「損切り」をしっかり学ぼう!ルールを決めてリスクを回避

これまでの解説の中で、何回か「損切り」についてお話してきました。
「FXにおいて損切りのタイミングが重要だ」とか、「ここまで来たら損切りしよう」とか、そんなことを言っていましたよね。
でも改めて考えてみると、私も「損切り」ってよく分かっていないかも(^_^;)
ということで、今回は「損切り」についてしっかり勉強していこうと思います!
私と同じように「分かったことにしておこう・・・」と思っていた人は、ぜひご一緒に(笑)

「損切り」って何?損失を確定させてしまうってどういうこと?

まず「損切り」とは何でしょうか。
FXにおいては、自分の予想に反して相場が動いた場合に、ポジションを決済して損失を確定させることを「損切り」といいます。
つまり、このままでは損失額が膨らむだろうと思われる時に、早めに打ち切って負けてしまおうというわけですね。
損切りすることで、損失額を最小限に抑えられます。
損切りと関連するワードとして「含み損」というものもあるので、一緒に覚えておきましょう。
「含み損」とは、決済するまでは確定しないが、ほぼ損失となることが分かっているものをいいます。
相場が動けば額が変動しますが、トレンドの方向性が定まっている場合は、利益に転じる可能性は極めて低いです。
例えば、相場が上がると予想して買った通貨が、下落トレンドに乗ってしまった時をイメージしてみましょう。
このままでは決済するまで「含み損」が膨らみ続けるばかりなので、早めに「損切り」する必要があります。
これは、切りのタイミングが遅ければ遅いほど、損失額が大きくなるためです。

「ロスカット」とどう違うの?

自分で判断して決済するのが「損切り」、FX会社によって強制的に決済されるのが「ロスカット」です。
この2つは、混同して覚えている人もいるので注意しましょう。
FX会社の多くは、「ロスカット」という仕組みを導入しています。
これは、FX会社が設定する「証拠金維持率」を下回った時に、システムによって強制的にポジションが決済されるものです。
「証拠金」とは、取引額に対して必要になる担保資金のことで、FX会社によって「この額のポジションを保有するならこれくらいの資金が必要ですよ」と決められています。
「証拠金維持率」とは、未確定のポジションを含めた資産が証拠金の何%まで来ているかということを示すものです。
例えば「証拠金維持率50%を下回ったらロスカットする」と設定されている場合、ユーザーの意思に関わらず、全てのポジションが強制的に決済されます。
これは「損失額が資産を超えてしまう=借金を負う」ことを防ぐ救済措置ですが、実質上はこれ以上FXを続けることができなくなります。
証拠金維持率を下回る前に損切りしておけば、ロスカットを避けることができるでしょう。

ロスカットがあるから大丈夫・・・ではない!

「自分で判断しなくても、FX会社が勝手にロスカットしてくれるから良いじゃない」と考える人がいるかもしれません。
しかし、急な相場の変動があれば、ロスカットが間に合わないこともあります。
その場合、証拠金維持率は何の意味も持たないでしょう。
損失が大きくなり、証拠金どころか生活費も全て失う可能性もあります。
それでも損失がまかなえず多額の借金をする人も多いのです。
証拠金維持率のギリギリを攻めるような投資をしていると、思わぬ変動で大損失になることもあるので注意しましょう。
損切りでリスク回避し、ロスカットにならないように対策するというのが、基本的な考え方です。

初心者は先延ばしにしがち?損切りタイミングが明暗を分ける

はっきり言って、損切りは負けを認めるようなものです。
損切りすれば負けが確定するので、もちろん勝率も下がってしまいます。
特に初心者は「もう少し待っていれば利益に転じるかも」と思ったり、「せっかく持ちこたえているのにもったいない」と見て見ぬふりしてしまったりする傾向があるでしょう。
しかし、プロトレーダーこそ損切りのタイミングを大切にしています。
勝ちに行くよりも、むしろ逃げるタイミングを見失わないことが重要です。
損切りは決して臆病者のすることではなく、冷静で慎重な判断ができるトレーダーにしかできないことだと思います。

投資,損失

損切りはどうやって決める?相場をチェック

どこで損切りしたら良いかは様々な意見があり、専門家の中でも見解が分かれるかもしれません。
具体的には、次のようなものが基準となるでしょう。

値幅

「買った時の値段から1円下がったら損切り」など、新規注文した時点と現在の価格から判断します。
一定期間の最安値で決めたり、「100円になったら、10%下がったら」という節目で決めたりする方法がありますね。

損失額

「損失額が1万円になったら損切り」など、損失額から決めます。
難しい計算も必要なく、これ以上の損失を防ぐことだけを考えて判断できるので簡単でしょう。
ただし、意志が弱いとなかなか決断できないかもしれません。

トレンドライン

相場の上昇or下降or横ばいのどれになっているかを示す「トレンドライン」を目安に判断します。
トレンドラインを突破するとトレンドの向きが変わり、損失が発生する可能性があります。
トレンドラインを基準にすれば、より相場に沿った判断となるでしょう。
値幅や損失の額で決めるよりも効果的かもしれません。

注文方法で損切りできる!?チャートを見ていられない人は

値幅やトレンドラインから損切りタイミングを図る場合、値動きに集中している必要があります。
タイミングを見逃せば、基準を決めていても意味がありませんよね。
しかし、副業でFXをしている人や家事・育児をしながらFXをしている人は、チャートを見ている時間が取れないこともあるでしょう。
相場を常にチェックできない人は、注文時に損切りタイミングの設定をしておくのがおすすめです。
「逆指値注文」は、指定した価格より高くなったら買う、安くなったら売るという注文方法です。
通常と逆の注文を出しておけば、予想に反した場合でも損失額が抑えられます。
例えば、1ドルが100円の時に「もし110円まで上がったら損切りする」と決めて売り注文を出す場合を見てみましょう。
「1ドルが110円になったら買う」という逆指値注文を出すと、自動的にそこまで上がった時に買い注文が執行されます。
さらに値上がりした時のことを考えれば、損失額は最小限に抑えられるでしょう。
また、

「100円になったら損切りする」
「110円になったら利益を確定する」

という2つの注文を同時に出す「OCO注文」も効果的です。
これは損切りと一緒に利確の注文も出せるので、損失を抑えながら利益もしっかり狙うことができます。

自動売買の時はどうなる?Aroon Prime Traderなら個別設定も

自動売買を利用している人の場合は、どうやって損切りしたら良いのでしょうか。
自動売買システムによっては、損切り決済機能が付いているものもあり、これを使えばユーザーが自分で判断する必要はありません。
それでは、もし損切り決済機能が付いてい場合は、自分で損切り判断しなくてはいけないのでしょうか。
含み損が発生したとしても、最後には利益が出ることを想定して作られた自動売買がほとんどです。
そのため、ユーザーが損切りタイミングを図るよりも、そのまま自動売買に任せておいた方がリスク回避になるでしょう。
自動売買ツールAroon Prime Traderの場合は、最大損失額を自分で設定できます。
ロットサイズを調節する機能も付いているので、より安心して任せられると思いますよ。

 

あらかじめ損切りのルールを決めておけば、より安全にトレードできるでしょう。
今見えている数字だけにとらわれず、トレンドの方向や含み損にも注意しなければいけませんね。

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