通貨が「強い」「弱い」ってどういうこと?最も効果的な通貨ペアを選ぶには

  • 22/11/2022
  • FX
FX,通貨ペア

FXをしている人は、通貨ペアって何で決めていますか?
相場を読みやすい通貨を選択している人、プロトレーダーやインフルエンサーなどの意見を参考にしている人など、様々だと思います。
FXを始めた時にたまたまドル/円を選んだから、何年もずっと同じペアで頑張っている人もいるでしょう。
しかし、通貨ペアによってはほとんど値動きがない期間もあります。
FXは値動きによって稼ぐものなので、「おとといも昨日も今日も変化なし・・・」では利益になりません。
今回は、「今どんな通貨ペアを選べば勝てるのか」の見極め方を学びましょう!

通貨には強弱がある!?ボラティリティを知るには

FXに使う為替レートは、通貨の需要と供給のバランスによって決まります。
値動きによって利益が発生するFXでは、価格変動が起こりやすい通貨の方が稼げるでしょう。
価格変動が大きいことを「ボラティリティが大きい」とも言います。
このボラティリティは、それぞれの通貨の需要がどれくらいであるかを示す「通貨の強弱」レベルによって見極めることができるでしょう。
・・・どういうことか、まだよく分からない人も多いと思います(^_^;)
初めに、通貨の強弱について考えてみましょう。

通貨の強弱レベルは何で決まるの?

通貨の強弱は何で決まっているのでしょうか。
通貨の「強弱」とは、需要の高さを表す言葉です。
まず、需要についてまとめておきますね。
通貨を買う人が多ければ、需要が高いと言えます。
反対に通貨を売る人が多ければ、需要が低いということです。
次にこの需要の高い・低いを「強弱」に当てはめると、需要が高い通貨は「強い」、需要が低い通貨は「弱い」ということです。
つまり、よく買われている通貨は「強い」、よく売られる通貨は「弱い」と表現できます。
買いの傾向が強くなれば価格が上昇し、売りの傾向が強くなれば価格は下降します。
価格が上がっているか・下がっているかによっても、通貨の強弱を知ることができますね。
例えばドル/円の場合、「1ドル=100円」が101円、102円と上昇していけば「ドルが強い」という状態です。
ドルに対して円の価値は下がっているので、「円は弱い」ということになります。

様々な通貨ペアからレベルを整理しよう

通貨ペア

1つの通貨ペアのパワーバランスだけでなく、他の通貨ペアの強弱も調べておく必要があります。
今までトレードしてきた通貨ペアよりも、もっと有利な組み合わせがあるかもしれません。
例えばドル/円が「強・弱」の通貨ペアで、ユーロ/円が「弱・強」の通貨ペアだったらどうなるでしょうか。
この2つの通貨ペアからは、
「ドルは円よりも強く、円はユーロよりも強い」
「ユーロが最も弱い」
と分かります。
これをまとめると「ドル>円>ユーロ」になり、ドルとユーロの強弱の差が最も大きいと言えるでしょう。
強弱の差が大きければ、ボラティリティも大きくなります。
つまりドル/円、ユーロ/円でトレードするよりも、ユーロ/ドルを使った方が大きく勝てるということです。
通貨の中で最も強いもの、最も弱いものを見つけることが大きな利益につながるでしょう。

どうやって通貨の強弱を知ればいいの?

通貨の強弱は、単純に「どのくらい値上がりしているか」で判断することができます。
しかし初心者の場合、それぞれの通貨のチャートを一つひとつチェックするのは大変だと思います。
もっと簡単に値動きを見る方法はないのでしょうか。
通貨の強弱は、「前日比」で確認するのがおすすめです。
これは当日の終値と前日の終値を比べたもので、FX会社のサイトなどに表示されます。
為替レートなどと一緒に、一覧表で出てくるのでチェックしてみましょう。
「前日比」の項目を見ると、前日よりも当日の終値の方が高くなっていれば「プラス」、反対に低くなっていれば「マイナス」になっています。
この前日比の数字は、左側の通貨が「どのくらい上昇したか」ということを示すものです。
例えば「ドル/円 前日比1.0」となっていればドルが1.0%上昇していると分かります。
「ユーロ/円 前日比-2.0」であればユーロが2.0%下がったと分かります。
一覧表の中で最も前日比が高くなっている通貨が「最も強い通貨」です。

通貨の強弱はいつ使うの?トレンドが分かる

通貨の強弱は、日々変わります。
現在のパワーバランスが続くとは限らないので、通貨ペアを決める時は必ず最新の前日比を確認しましょう。
また、その時の通貨の強弱だけを見ればいいというものでもありません。
同じパワーバランスの状態が長く続けば、トレンドが形成されたことを意味しています。
「今日はドルが強くて円が弱いんだな」という見方ではなく、「しばらくドルが強い状態が続いているぞ・・・」と気付くことが重要です。
ドルが強くて円が弱い状態が続けば、ドル/円の上昇トレンドが発生しています。
ユーロが弱くて円が強い状態が続いたら、ユーロ/円の下降トレンドが形成されたと判断できますね。
トレンドが発生している時は「順張り」が基本です。
通貨の強弱からトレンドの発生を知り、どんなトレードをしたら良いかという戦略が立てられるでしょう。

トレンドが発生している時に選ぶべき通貨は?

通貨の強弱からトレンドの発生が分かったら、次は何をするべきでしょうか。
トレンドが読めた時は、「最も強い通貨・最も弱い通貨」の組み合わせが吉です。
前日比を見て、最も強い通貨と最も弱い通貨を確認したら、その通貨ペアでトレードすれば良いでしょう。
私が見た時はドルが最も強く、円が最も弱い通貨でした。
この場合、通貨ペアはドル/円を選び、ドルが強い状態が続いていれば上昇トレンドであると判断します。
あとはドル/円の上昇トレンドに合わせてトレードや決済をすれば良いですね。

いつエントリー・決済すれば良いの?

強い通貨の状態が続きそうだなと思ったら、安いうちに買っておきましょう。
トレンドが発生してからでは遅いので、チャートから兆候を見つける必要があります。
具体的な方法は、チャート分析について調べてみてくださいね。
上昇トレンドの場合、強い通貨と弱い通貨の差ができるだけ少ない時に買う方が有利です。
強い通貨と弱い通貨の立場が逆転したタイミングでトレンドも転換するので、ちょうどその時に決済しましょう。
下降トレンドの場合は反対で、強い通貨と弱い通貨の立場が逆転したタイミングで売り注文を出します。
そして、それぞれの通貨の強弱の差がなくなってきたあたりで、買い注文を出して決済すると利益になるでしょう。
選んだ通貨の強弱は「Currency Strength Chart」というチャートで見ることができます。

通貨の強弱だけでは分からない!他のテクニカル指標も参考に

通貨の強弱は、トレンド発生やエントリーのタイミングを判断するのに役立ちます。
しかし、通貨の強弱は「過去と比べてどうか」ということに過ぎません。
現在の前日比を見た時に「ドルが強い」と言える状態でも、長い目で見れば低い水準である可能性もあります。
短時間のトレードであれば有効ですが、長期トレードの場合は通貨の強弱なんて意味がないかもしれませんね。
通貨の強弱からトレンドを見極めるには、他のテクニカル指標も組み合わせる必要があります。
もちろんファンダメンタルズ分析も大切ですね。
基本的にFXは、「これだけすればOK」というものは存在しません。
様々な要素を調べ、集めた情報からトレード戦略を立てていきましょう。

 

通貨の強弱は、通貨ペアを選ぶ時の参考になります。
今トレードするならどの通貨ペアが有利なのか、これからどんなトレードをしていけば良いのかが分かりますね。
チャート分析やファンダメンタルズ分析とも合わせて、より万全な対策をしていきましょう。

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