損失が出ても申告するの?FXで確定申告をする時の節税ポイント

  • 22/11/2022
  • FX
お金

FXで利益が出始めると、気になるのは税金ですよね。
収益や費用をしっかり整理すれば、税金の額を減らすこともできるのです。
FXで利益が出たら、確定申告の手順についても勉強しておきましょう。
今回は、確定申告で使える節税ポイントをご紹介します。

確定申告が必要な人は?1~12月の年間利益額は?

まずは基本的な知識から。
確定申告は、FXをする人全員がするわけではありません。
給与の年収額にもよりますが、一般的なサラリーマンであれば給与・退職金以外の所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。
専業主婦やパートなど、家族の扶養に入っている人はFXでの利益を含め、48万円を超える所得が発生したら確定申告をしなければなりません。
ちなみに、この「20万円」「48万円」は1/1~12/31までの期間に得た利益の総額です。
例えばFXで、2022年の1/1~12/31までに19万円の利益、翌年2023年の1/1に10万円の利益が出たサラリーマンの場合はどうなるでしょうか。
2022年の1/1~12/31の間にその他の所得(給与・退職金以外)がなくて、FXでの利益19万円しかないのであれば、2022年分の確定申告は必要ありません。
翌年2023年に発生した利益10万円は、2023年度分の確定申告で計上されます。

確定申告

私はいくら儲けたの?必要経費は差し引いてOK!

例えばFXで40万円の利益が発生した場合、その額をそのまま確定申告すると課税対象になります。
しかし、月額料金を支払ってセミナーに通ったり、FXの勉強をするためにテキストを購入したりしていれば、申告する利益額を減らすことが可能です。
確定申告では、FXの利益に対して、勉強代や情報収集費用などの「必要経費」を差し引いた額を所得として申告しましょう。
1年間に40万円の利益を計上しても、月に1万円のセミナー代を支払っていれば12万円を経費として差し引くことができます。
さらにテキストを購入、トレード用のパソコンを購入した時はその費用も差し引いてください。
その結果20万円以下になれば、その年は税金を納める必要はありません。
FXを始めた年は必要経費の金額も大きくなるので、いきなり大当たりしても意外と課税対象にならないかもしれません。

必要経費と認められるものは?

FXの利益額から差し引いて良いのは、FXをするために「必要不可欠」と認められたものだけです。
例えばトレードを始める際にパソコンを購入した時、ついでにスピーカーやブルーレイレコーダー、映画のDVDなどを買うことがあるかもしれません。
しかし、家電量販店のレシートに書かれたお買い上げ総額を、そのままFXの利益額から必要経費として差し引くことはできません。
FXの必要経費として認められるのは、この場合トレードに使うパソコンくらいでしょう。
「どうせ経費で落ちるから♪」と調子に乗ると、ただの無駄遣いになってしまうので注意してくださいね(^_^;)
また、調査が入った時や確定申告の際に証拠として提出することがあるため、領収書やレシートは取っておきましょう。

証拠書類がない場合は?出金伝票を書いてみよう

パソコン・テキスト代、セミナー代だけでなく、セミナーに通う交通費も必要経費として認められます。
どこまでが経費と考えられるかは、初心者には難しいかもしれません。
「これは必要経費にならないかな?」と思うものでも、とりあえず証拠書類を残しておくようにしましょう。
家電量販店でパソコンを購入、書店でテキストを購入した場合はレシートがありますよね。
しかし、交通費やセミナー代は領収書が発生しないことも。
バスの運賃、会場で直接現金払いしたセミナー代などは、どうすれば良いのでしょうか。
領収書やレシートがない場合は、出金伝票を添付するのがおすすめです。
日付や金額、相手方、内容や目的などを明記しておけば、証拠書類を補完していると認められやすくなります。
それが領収書やレシートと全く同じ効力を持つとは言い切れませんが、確定申告の際に役立つこともあるでしょう。
出金伝票は事務用品店にも売っています。
個人が使うのであれば規格は何でもOK!
それほど高いものじゃないので、今後使うかどうか分からなくても1冊買っておくと良いかもしれませんね。

損失は申告しなくてもいいの?確定申告が節税になるかも

FXを始めたばかりでも、「利益が出たら確定申告しなくちゃな・・・」と分かっている人は多いと思います。
しかし、実は損失も確定申告した方が良い場合があるのです。
利益が出た時だけ税金対策をして、損失が発生した時は諦める・・・。
そんな人は納税でも損をしている可能性があります。
「FXで全然勝てないのに、税金ばっかり取られている・・・」という人は、税金額を抑える制度を活用しましょう。

損失が発生した場合はどうなる?

1年間のFX損益を計算したらマイナスだったという人は、どうしたら良いのでしょうか。
損失額は課税対象ではないので、確定申告する必要はありません。
しかし損失を申告すると、FX以外の利益にかかる税金を減らすことができる可能性があります。
FXの損益は「損益通算」が可能であり、同じ年に発生した損益はFX以外のものと合算させることができるのです。
例えば、FXで年間10万円の損失が出ている場合を考えてみましょう。
確定申告が必須かどうかで言えば、必要ではありません。
しかし、他に同じ性質の所得があれば税金対策に使えます。
その年の先物取引での売り上げが25万円だった場合、国内取引所で行ったFXであれば損失額の10万円を差し引くことができるでしょう。
そうすれば先物取引の利益が15万円として計上できるので、課税対象ではなくなります。
ただし、FX会社が国内と海外では、合算できるものが異なるため注意しましょう。
また、株式や投資信託との合算はNGです。

国内と海外の違いは?合算して良いもの

国内FX会社を使っている人は、日経平均先物や日経225ミニ、商品先物との損益通算が可能です。
海外FX会社の場合は、仮想通貨取引、ネットショップ、フリマ・オークションアプリでの販売、アフィリエイトなどの利益と合算させることができます。
これは所得区分の違いによるもので、国内FXは「先物取引に係る雑所得等」、海外FXは「雑所得」に区分されることが理由です。
また、課税方法もそれぞれ異なるので、同じ所得区分でないと合算できません。

国内FXなら「繰越控除」もできる!

損益通算できるものが少ない国内FXですが、海外ではできない「繰越控除」が使えます。
これは損失が発生した場合、翌年以降3年間は損失額を繰り越しても良いという制度です。
例えば、FXを始めた年に20万円の損失が出た場合を見てみましょう。
次の年に結果が出始め、30万円の利益が出たとします。
通常であればこの年から確定申告が必要であり、税金を納めなければなりません。
しかし前年の損失を申告すれば、2年目の利益額から1年目の損失額を引いて申告することができます。
そうすると2年目の利益30万円から、1年目の20万円を引いた「10万円」が2年目の利益として認められるでしょう。
税金を納める必要はなくなりますね。
ただし、「差し引いたら20万円以下だから、申告しなくても良い」ということではありません。
申告しない場合は繰越控除したことになりませんので、2年目は30万円の利益が計上され、納税しなければペナルティがあります。

 

税金を取られたくないからと、「とにかく20万円以上は稼がないように・・・」と考えている人がいるかもしれませんね。
しかしそれではいつまで経っても、生活は楽にならない・・・。
正しい税金対策を知って、賢く稼いでいきましょう♪

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